*七夕七景〜Eve〜*
かおる

季節の針は梅雨ど真ん中をさし
天気も梅雨らしい重たい空を示す

しとしとと溜め込んでいた湿気を
吐き出す雨は降り止む事を知らず

と言う風に全てが予定通りに進めば
なんとなく安心できるのに
どこかで天気を司る水道管が破裂したらしい

南で大氾濫を起こしている梅雨前線は
停滞中にも関わらず
こちらの雨の日は数えられる程で
曇り空の下、気の早い蝉が
しみったれた鳴き声を響かせている

今年の降らない雨のせいか
公園ではこの樹何の樹気になる樹と同系列の花
ピンクの綿毛みたいな花を満開に宿らせている

明日、織り姫と彦星のランデブーを見る事の出来る場所は少ない

それでも七夕の季節は冬ではなく今

雨のベールに阻まれ見えない☆の営みは
探れない人の心を映しているのかもしれない


自由詩 *七夕七景〜Eve〜* Copyright かおる 2007-07-06 19:45:08
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