蛙と蛇
山中 烏流
アマゾンの原住民が
仕掛けたような罠に
捕らわれてしまったのは
随分と、昔の話
その2つの目に
見詰められた瞬間
僕は、息をするのも
忘れてしまって
一人では
生きていけなくなった
たまに
ちらりと覗かせる、赤に
更に魅せられて
離れることができない
しかしそれを見ると
僕の心臓は
どきどきと脈を速め
寿命を縮めてしまうから
これもやはり
罠の一つなのだろう
いずれ
食べられてしまおうとも
僕はいとわない
それすらも
愛だとして。
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アマゾンの原住民が
仕掛けたような罠で
捕らえてしまったのは
随分と、昔の話
その真っ直ぐな目に
見詰められた瞬間
私は、瞬きをするのも
ままならなくなって
二人では
いけなくなった
たまに
ちらりと覗く、白に
更に魅せられて
離れることができない
しかしそれを見ると
私の口は
仄かに湿気を帯び
噛み付こうとしてしまう
これはしかし
どうしようもない
いずれ
食べてしまったときは
私を許してほしい
それすらも
愛だとして。