音信
ku-mi
一筋の夢
指で先を足していく
空には届かない
私の背伸びでは届かない
そのまま
ぷつん と途絶えた
音信
首元がさむざむするから
結っていた髪を切った
ただそれだけのこと
今朝の陽が
梅の花を咲かせたわけではないように
近所の子供のはしゃぐ声
2重飛びの縄音
夕刻を告げるサイレン
進むことしか出来ない時間の中で
私はずるをしたくなる
懐かしい小道を歩きながら
「いらっしゃい」
裏口から顔を出した祖母が
そのしわしわの手で
おかっぱ頭を優しくなでた
自由詩
音信
Copyright
ku-mi
2007-07-04 23:35:08
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