白昼夢
麻生ゆり

暗い
暗い暗い海の中で
私は浮かんでいる
浮くことも沈むこともない
そのときの私は
長い髪で
白いワンピースを身に纏っている
ゆらゆらと
私は漂い続けている
そのとき海月が1匹
私に沿うように
泳ぎ近付いてきた
私は嬉しくなって
(本当は海月も嬉しいのだ)
長い時間海月と遊んだ
とても楽しかったので
あなたを命尽きるまで
私のものにしてもいいか?
と聞いた
海月は、かまわないよ、
と答えた
こうして
海月は私のものになった
共に2人だけの時間を共用し
私は
海月と遊び続けている
世界には
私たちしかいなかった


自由詩 白昼夢 Copyright 麻生ゆり 2007-07-04 21:46:21
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