right angles
木葉 揺

直角先生の背中を覚えてる
今にも椅子に座りそうな歩き方をしてた

私が勝手に背伸びしたのだよ
行動の意味もわからず
その後を追った
つもりだった

カクカク キカキカ

物静かな先生の足跡は
大きな直角を描いて
あまりにも美しかった
私は石畳で升目とばすように
たどったけれど

カクカク アレアレ

何か狂い始めて
鈍角しか描けなかった

それでも先生の居所をさがしてる
ような気がする

首も肩も腰も足も
今でも直角か確かめるために


自由詩 right angles Copyright 木葉 揺 2007-07-04 00:00:34
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