*むー。*
かおる


安らかに眠っていた牛が
Mooッと一声高らかに鳴いた

月には一文字足りないけれど
無知蒙昧で顔をまんまるに膨らませ
危険を回避する為に電化していく家の隣で
しれぇっと天然ガスを汲み上げている

安全は誰かがきっと考えているはずで
電力のほとんどを原子力に任せて
大丈夫じゃない気がしても
電気がない生活なんてもう考えられない

温泉場に行く余裕もないから
スパが満員通勤電車でいける場所にあれば便利なの

技術の進歩に知識が遅れをとって
危機一髪の綱渡り状態だったと
事故が起きてから認識する

コンクリートジャングルを司る神サンは
人様のすることに手が廻らずにむー。


自由詩 *むー。* Copyright かおる 2007-07-02 07:47:34
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