千羽鶴
山崎 風雅

 俺は無理をし過ぎた
 廃人寸前までいった
 太陽を見つめてイカれてしまった
 友達はかかしんぼう
 ただ、壁の一点を見つめていた

 たばこを買いにいくだけが
 俺にできること
 モクモク煙を上げることが
 俺にできること

 精神は蝕まれた
 先などない
 あるのは絶望の灰色の空

 時間だけが虚しく散っていく

 這いあがる
 這いあがるのだ

 鶴を折った
 ひたすら鶴を折った

 そして




 また



 鶴を折った




 気がつけば









 鶴に囲まれて





 俺は






 生きている




自由詩 千羽鶴 Copyright 山崎 風雅 2007-06-30 23:39:22
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