キトラスティヌスは夕暮れて
umineko

どこかの古墳を解体して
壁画を科学することを
別に
否定はしないけど
私には興味がない

どこかのコロッケが
牛肉だろうとどうだろうと
それは
当たり前のこと

預けたお金が
宙に消えようと
私たちはだまされている
いつものように

殺されて犯される
私たちは目を背ける
当事者は背けられない
何度でも犯される

生ぬるい議論で
油断するがいい
逃げ込むすべを知っているのは
幸せなのだから

神を造った人がいる
ということを
そろそろ気付いた方がいい

私たちは四方を囲まれ
幸せな夕暮れに
なるべきだった

大切なものが暴かれる
微量の顔料を
記録するために

私たちはつながっていく
凍える指で

何度でも流されて






未詩・独白 キトラスティヌスは夕暮れて Copyright umineko 2007-06-28 01:43:24
notebook Home