夜の自画像
結城 森士
夜の底に潜む
白く荒い呼吸の流れ
予想外の眩暈と共に
私は落ちていきます
停滞したまま動けない意識と
静けさの砂嵐の中で
乱れている小片の明り
それは現実でなく事実です
私は落ちていくのです
瞼の内側/その眼球に
スタート地点Aが複数存在しています
私が指し示す場所を見のがさないでください
真実の点灯を捉えているのです
私はもう一つの意識で
ゴール地点Bを発見します
それは、
夜の絵の自画像に描かれた無意味な壁
自由詩
夜の自画像
Copyright
結城 森士
2007-06-28 00:41:46
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