ラブソング
雨宮優希


人で溢れる駅前の交差点
無造作に張られた映画のポスター
二人で決めたいつもの待ち合わせ場所


先に着いた僕が君を待つのもいつものこと
時計の針のもどかしさ
いつまで経ってもなれないや
人並みの中見慣れた顔探すけれど
ほんの数秒 見知らぬ人が通り過ぎるだけ


頭のうえ流れるラブソング口ずさみながら
抱えた荷物と 想いうかべる君の笑顔
あわてないで 転ばぬように 早くおいで



いつも欲しがってたピンクのテディ・ベア
いつか買ってね なんていたずらっぽく笑う
君のその横顔が いつになく可愛くて ただ愛しくて



聞こえてきたいつもの着信音メロディー
もうじき聞こえてくるいつもの足音
あせらないで 転ばぬように
ほら あわてないで 早くおいでよ




自由詩 ラブソング Copyright 雨宮優希 2007-06-27 05:57:52
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