第弐ノ街
命鈴

私は虚無の世界へと溺れて逝った 
見渡せど 荒廃した第弐の街
罪の果実は黒ばみ
噛めば 砂の味覚を感じ
成す可き事の無き時間枠を彷徨ふ 

こんな私は幸福なので在ろうか?
否、きつと こんな世界に堕としめた貴方が幸福なだけ

証明された論理は矛盾し
皮膚を照らす 太陽さへも見当たらぬ
対を亡くした憐れな少年
金色の過去を保有し
鎖色の現在を厭悪して居る

定まらぬ愛の重さが未熟な人間を惑わせる事に気づくのは
幾度 輪廻を繰り返した後だろう
明かりが吹き消される前に
即ち、私が自らを殺める前に
貴方を逝かせる事は 出来るので在ろうか?


自由詩 第弐ノ街 Copyright 命鈴 2007-06-26 23:36:19
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