疾走(本番)
ロカニクス

人は吐血しながら
走れたりするのかな
どれくらい際限なく走れるのかな
あなたのためにと断定して走ってられるかな

たくさんのものを大切に失くしたんだね
明日じゃ間に合わなくなるなんて大した問題じゃないと
言い聞かせた分だけ世界が拡張すれば良かったのにね

なすべきことを怠けてきたものだから
自分から進んで赤い繭になっちまって
走りようがないときたんだ

でもまだ走ってるよ
隙間掻き分け外見れば分かるよ
この調子だとしごく健康に倒れられそうだ
口を拭うのはあなたに会ってからと決めたんだ




自由詩 疾走(本番) Copyright ロカニクス 2007-06-23 20:48:07
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