握手
乱太郎

ちいさな ちいさな
そらを見つけたのは
近所の公園で遊んでいた
三歳くらいのおんなのこの
瞳の中
よちよち
浮かんでいるようでした

おおきな おおきな
うみを見たのは
田舎の天文台で覗いた
大きな天体望遠鏡の
鏡の中
宝石がたくさん
浮かんでいました



僕がいま座っている浜辺から
眺める
海と空は
たしかにあるけど

ここだけじゃないんだ

澄んでいるのは
探せば あちこちに
広々としているのは
求めれば どこにでも



明日も 
きっと見つかるさ

そう思ったら
海に飛び込みたくなった


夏の贈り物で
濡らしまくって
太陽に握手


自由詩 握手 Copyright 乱太郎 2007-06-23 14:22:32
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