シンキ
水在らあらあ





焚き火の前で
君は寝ていて
疲れてるんだろう
ずいぶん歩いたから

マカオにきっと遊びに行くからね
君も遊びに来てね
俺がどこにいようと
何をしていようと

ヨージサンは子供だと
かたことの日本語で君は言った
酔っ払って
触れ合った朝

サンティアゴに着いて
巡礼者のミサでまた出会って
お腹がすいたね
なに食べようか

サンティアゴだって言うのに
二人で中華料理屋を探して
見るものもない新市街を歩いて
地元のおっさんに絡まれて

やっぱりご飯がいいね
パンはもう飽きたね
ナイフもフォークも
俺たちには必要ないね

焚き火の前で
君は誰かの寝袋にくるまって寝ていて
俺は血を流していて
それは砂浜に落ちて 凍って

焚き火の前で
ヨージサンは子供だと
笑いながら言った君の
寝顔は子供で









自由詩 シンキ Copyright 水在らあらあ 2007-06-23 02:56:03
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