一番星
麻生ゆり

街の灯(あかり)は黄昏て 人々はすでに足早に 暗がりの道を歩いていた
その中で私はたった 独りで人ごみの中を 希望すらもたずにたたずんでた

一番星は宵の明星だと沈みかけていく月と太陽が 教えた
あれだけの日々をあなたと2人で生きてきたのになぜかそれらのことを 伝えられなくて

あなたと共に ずっと一緒に 私の願いは届かない…
この大きな空の下で あなたは誰を今 想ってるの?
幸せだったかな? 辛かったかな?
あなたの心がわからない…
「ごめんなさい」と 謝ったとしても
許してもらえるのか 知りえない

「サヨナラ」を聞きたくなくて 耳をふさいだフりしても
心に直接届いてくる
電話で明るく笑っても 沈黙が闇につきおとす
その中から這いいでる勇気もなく

痛ましい事件が世界を揺るがしテレビをつけてもそのことばかりで 悲しい…
だけど私たち瞳をふせて争いごとから逃げ出してばかりで 臆病だった

4年目の春が 過ぎようとしてる あなたの心は冷えてしまったの…?
確かめるのが とても怖くて 私は自分をだましてる

あなたと共に ずっと一緒に 私の願いは届かない…
この大きな空の下で あなたは誰を今 想ってるの?
幸せだったかな? 辛かったかな?
あなたの心がわからない…
「ごめんなさい」と 謝ったとしても
許してもらえるのか 知りえない


自由詩 一番星 Copyright 麻生ゆり 2007-06-21 21:55:28
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