寝ぼすけ
山崎 風雅


 走り去る季節
 振り返ることなく
 
 
 いじらしい子供達がふざけあっている
 それでいい
 問題はない

 梅雨晴れの空には飛行機雲
 空を割っている
 心奪われる
 

 奪い合いの街角
 一服して街に潜る
 行き交う人は皆異邦人
 煙と共にぼやけていく
 
 出会いと別れ
 そして人生
 言葉が響きあう

 今朝見た悪夢は
 食事と共に消化した

 目まぐるしく交差するスクランブル交差点
 突然鳴り響くクラクション
 夢見がちなアトラクション
 無数の色が踊っている

 もう痛くない
 もう寒くない
 疲れてただけ

 寝ぼすけの僕も
 そろそろ目を覚ますよ

 


自由詩 寝ぼすけ Copyright 山崎 風雅 2007-06-20 14:29:22
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