今夜すべてのPCの前で
ワタナベ

精神科さんの小難しい専門書をひもとくと、学習理論、というものがあります。
学習理論:人間の行動はある一定の報酬に基づいて行われる、報酬がともなうなら
     その行動は強化される。人間の心理状態というのはホメオスターシス(均衡状態)
     を保とうとする方向に働きかける、ストレスによって心理が不安定になる(ドライブ状態)
     人間はホメオスターシスを保とうとする、そのためにいろいろなものに依存、報酬を
     得ることを欲する。

ここで、詩というものについて考えてみましょう。生来的、あるいは後天的にストレスを感じやすい
人間が詩を書くとする。当然彼らはホメオスターシスを保とうと報酬、あるいは依存を必要とする。
ここで、現フォのポイントが報酬に当たると考えるならば、自分のささやかな自己表現に対して
読み手がいる、そしてポイントという目にわかりやすい形での報酬が与えられることにより、
現フォの詩人はより強く学習理論に組み込まれてゆく、そしてポイントというものに興味がなくなった、
あるいは報酬としての役割を感じなくなったら去ってゆく。
非常に短絡的な考えではありますが。

そんなことを考えながらPCに向かっている。屁理屈ばかりこねる嫌なやつだ。
さみしい人間がさみしい人間同士傷をなめあって何が悪い、それに一概に言えた話ではない。
中にはポイントなぞ意にも介さずに黙々と詩作活動をしている人だっているじゃないか。
人間には確かに依存というものが存在する、それは人間の生来の業であり、言い換えれば
人と人との絆でもある。詩人ってなんだろう、詩ってなんだろうなんて中学生のような問答を
頭の中で幾度となく考えながら、、、

あおぞら つき こがねいろのこむぎばたけ かぜのとおりみち ゆれる ゆらゆら
人 その中の人 にんげん
人間ってどうしてこんなに弱いのだろう、そして強いのだろう
あなたのアンテナは、今日もなにか受信して、それを詩にしていますか
あるいは思想、さまざまな思想。
あなたへ、書く、ということ、そしてそれをどこでもいい、発表する勇気を
(らも氏へ、ストレートのミルクを)


散文(批評随筆小説等) 今夜すべてのPCの前で Copyright ワタナベ 2007-06-20 10:04:40
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