No Love No typing
那津
どうして どうしてもう どうして どうしてそうなってしまうの?
「天使が死んで、おまえの足元に腐った欠片が跳び落ちてきて
その目玉が背中に貼り付いて
生涯 他生 宇宙の中で
とれない痣になったとしても
おまえを愛している」
その愛はどこに行っちゃったの?
僕は、こまっている
ひたすら困っているんだ
このまま進むには1人でいなければならない
あの夜の愛の言葉は今僕がいる為の段階だった
宇宙でも他生でも
きっと会えるさ
でも僕は昨日の夜にアコースティックでEmを弾き続けて
ギタリストがすぐにソロを引き始めて
ベーシストは口は滑らか ろくなラインもリフも出て来ない
「そうありたいんだ」っていう魂をもってないよ
いやもっているけど違う型だ
ギタリストがチョーキングを
クゥ クゥ ック
その後 “はっ”って気付いて
ボトルネックを出した
今だ
来い
細い弦を強く叩きながら進んだあと
太い弦でリズムを取り直す
もう、2分間も目を閉じずに
ギタリストの広げるエフェクターを見つめている
今だ
来い
ボトルネックのリズムなる音が
ギー
ギー
と
一番上のポジションで来る
今だ
来い
「あなたが、歌わなくなっても、好きよ」
困っているんだ
僕は困っている
「でも、明日も私を置いて、スタジオに行くんでしょ?」