小石
水町綜助
こんな
晴れすぎているから
隠されてしかるべき一つの
ほんのちいさなことさえも
道路のうえ
黒すぎる影のせいで
焼けて
見つけられてしまう
かつて
日焼けしない手で
ただ赤くなってしまうだけの白い腕をのばして
それを摘んで
弾いて見せたのは
いつで
君は誰なのか
弾かれたそれは
誰かに当たることもなく
ましてや土の上で芽を生やしはしなかったし
側溝に落ちることさえしなかったんだよ
ただ路面に戻り
また見えなくなってしまっただけなんだ
君
そう僕は今誰かに言ったけれど
それはうそだよ
だって見えなくなってしまったわけだからね
このばかみたいな
肩すかしの晴れ間に似て