たいせつなことば。

言葉。
なんにもとくべつじゃなかったことが、わかってザンネンな気持ちもあったけど
なんだか爽快に思えて笑えてしかたなく湯船にトぷん。
うつむいている君の右側を思い出したんだ、ふと・ン。
君の右手。
変温動物の君の手はいつも冷たくて、指先はいつもアンテナをはっててさ
触れたり離れたりひらひらしてるばかりでさ、
凍傷にかかってしまってるみたいであっためても反応しないんだ。
君の声。
電話越しに聴くと君の嘘がわかるから、残念に思うけど安心するんだ
出鱈目ばかりとわかっていても、その嘘は実は私の嘘でしかないんだ。
思い出。
遠くまでいって、すっかり消えてしまったんだ
いつか南の島に移ろう、そこが私の還るバショ。
一人で生きていくことは、一人で生きていることではないって、消えてしまう海の入り口で君の言葉を失ったんだ。



未詩・独白 たいせつなことば。 Copyright  2007-06-16 00:04:32
notebook Home