お酒と私と
茉莉香

葡萄酒は
私の体内を駆け巡り
ふらふらと歩き出し
くらくらと眩暈を覚え
気がつけば貴方の言葉を繰り返す
信じることが出来れば
貴方を傷つけなくてすんだ
涙は頬を伝い
赤と白の液体は私の体内を潤す
それでも私は変わる事はできず
あるがままの運命を受け入れて
生きていくしかないのだと悟った時
貴方の姿が隣に浮かぶ
深く傷ついた貴方はそれでも
私に対しぽろりぽろりと
暖かい何かをもたらし

私の体は今この液体によって
いいえ貴方の言葉によって

まだ
生きようと明日をみつめている

気がつくと貴方はそっと
傍に佇み微笑む



未詩・独白 お酒と私と Copyright 茉莉香 2007-06-15 16:41:27
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