夏の生まれた日
ゆうさく

雨が地面をいじめて
僕は大声で叱ってみるものの
すでに蒼の世界
綺麗過ぎて僕は
おじけづく

ペットボトルが
汗をかきはじめたら
いつのまにやら
すでに雨は幻

(儚いね)

初夏はふるさと
小学校のプール
消毒液の香り

夏だけきらめく小川
壁にへばりつく
ヘドロエメラルド
愛しすぎるのよ

(切ないね)

「今年も無事に夏が生まれました」と
夏かわじゅんとほしの秋の
えろちっくな記事の間にて

夏が生まれたと
知ったから
バスにのって
ゆらりゆらり
漂ってみたり

(夏めいてみたり)

夏風をのみこむ
明日は
きっとうろこ雲

木々は踊りだす
グリーンブルーの調べ
心地よすぎて
発情しそうになつてゆく

(ゆくゆくは消えてしまって)

儚いね
みんなみんな
初夏日和
夏めいて
きらめいてゆく


自由詩 夏の生まれた日 Copyright ゆうさく 2007-06-15 00:22:58
notebook Home 戻る