りんご似のあなざーへぶん
かぜきり

りんごの皮を剥いていると
こんなことを聞かれたのです

それってさ
どっからりんごなん?

絶句しました。
応えをいろいろ考えたものの
どうにも私には答えられないということに
いきつきました。

またもや絶句。

まぁ単純なところで、これ、まるまるひとつ。
この紅い皮を纏ったちょっと気を抜くと酸化して
しょげちゃうこの酸っぱくてほの甘い物体が

りんごである

と思いはするのですが、そのことを告げると
私に

どっからりんごなん?

と問いやがったあんちくしょうは、

にやにや

とするのだろうとわかっているのでどうにも
くやしいのでやはり絶句するのです

どこまでりんごなのでしょう


自由詩 りんご似のあなざーへぶん Copyright かぜきり 2007-06-14 18:14:06
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