面白人生講話(2)
生田 稔

 面白人生講話(2)

 エーもう忘れてしまったが、コメントを寄せてくださった方経済に就いてやれということで。私も話してみたいので・・・
 経済という学問に興味を持ったのは、さる大学の経済学の先生とお知り合いになってからである その先生という方が、いまだご存命であるが、私より10歳ばかり上で、教会で知り合ったんだが、もちろん神について知り合ったんだけれど、信仰はあっても、信用は無い、つまり神を尊敬してはおられなかった 残酷な神だ とおっしゃる
 とにかく経済に就いて語る機会が増えた、私はこの方と渡り合うには何か参考書をということで 大冊「国富論」に取り掛かった、一年ほどで読み終えた 読み始めたこと、読んでいる最中も時折報告した それは黙って聞いておられたが 読み終えたことを報告すると ほう、読みましたか と言われ 私はまだ資本論も途中だ といわれる
 帰ってそのことを妻に話すと へー、経済の先生がねー、という だがそんなこと珍しいことではないらしい 私の教会では聖書を読破することを熱心に勧め、教会の仲間にはたいていの人は一回以上は読んでる 教会の攻撃相手は偽りのクリスチャンで聖書の教理に反することをやり唱えることである
 それで「国富論」なんだが、実はこれは神に対する信仰の本なのである
内容に就いてあれこれ言うまい ただ経済学の本にしては面白いので夢中になって一年で読んだというしだい 聖書も国富論も資本論もとっつきにくい本で この机のそばに図書で借りた資本論があるが、全4巻 これは哲学の本ですな 哲学をかなりやった人なら面白いでしょうな だが「国富論」に比べれば、ずっとずっと抽象的で晦渋ですよ
これつまり国富は興味深いエピソードをどっさりて感じ 論はあっても行なうは難し という理由から、この三著敬遠されるのかも
イヤー肩がこる こう書くだけで肩がこる だから私は詩を読み書けというのです詩論のほうがどっちかとい言うと好きですね いうなれば客観を統合するということはむつかしい 主観を敷衍するほうがマシでしょうね
 経済学は医者の作業に似ているとシュムペーターという学者は言う つまり臨床ですな
あるときその先生とレストランで食事をしていて、そういってあげるとにっこりしておられた その時ハイデッガーの世界内存在のことが話題になり 純粋に言えば哲学のほうがロマンチシズムがあると思いましたよ まあどんな学問でも徹底的にやれば面白いのではないですか 書き始めてから一時間半 やめて[資本論]にとりかかります 






散文(批評随筆小説等) 面白人生講話(2) Copyright 生田 稔 2007-06-13 14:35:24
notebook Home