MOONLIGHT
灯和
窓辺で育てられた月光の花は
子どもが
手折
(
たお
)
ってしまわぬよう
朝日に昇華してゆくのです
夜になればまた蕾開く
葉が雨に濡れているのなら
月が涙を落としたしるし
指越しに感じる脈動
夜は、生きているのです。
孤独に震える夜でさえ
凛と背筋を伸ばしています
潔い美しさがあるからこそ
夜は、沈黙をまもれるのです。
窓辺に咲いた月影の花が
"本当の月"を壊さぬよう
白い花束にしてしまおう
夜に、似合うはずだから。
自由詩
MOONLIGHT
Copyright
灯和
2007-06-12 17:59:48