帰路
yoyo

汽車の終点にて
夜道をゆく
同郷の者は足が早く
陰影が消える

この街路に
カラオケなど一軒もなく
酒を買い
憂いを消して

やがて畦道となり
ワンカップの瓶が転がる
春風が吹いて
臭粒が散乱する

浮浪者のようになった
猫背で千鳥足の
あの人が残してく
戻らない落款


自由詩 帰路 Copyright yoyo 2007-06-11 23:53:47
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