青い河
大覚アキラ

あの人が
死んだ
という報せを聞いて

青い河を小さな舟で
ゆっくりと
ゆったりと
流されるよに下ってゆく
あの人の姿が目に浮かんだ

櫂もなく
舵もなく
しかし
流れに
逆らうでもなく
呑まれるでもなく
ただ
ゆっくりと
ゆったりと

今頃あの人は
永遠という名の青い河の
半ばを過ぎたあたりだろうか

ゆっくりと
ゆったりと
還るべきどこかへ
還ってゆくがいい


自由詩 青い河 Copyright 大覚アキラ 2007-06-11 11:24:58
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