泣き虫
ロリータ℃。



夜霧は闇を深くする
鼓動が響く夜の公園で
あなたのその堅い腕が
私を優しく包んでしまった


(涙なんかで釣る気もないわ)

いつだって ただ残酷で
愉快で笑って
馬鹿げてた 最後まで


私 私ね
あなたのその柔らかい潤んだ目の中に
いつだって閉じ込められてしまいたかった
その 堅い腕の中で
今みたいに くるまれて
永遠に 眠ってしまいたかったよ



春の夕日が
まだ目の中に焼き付いて
今はこんなに暗い闇の中
暖かいの 残酷なくらい



まだ響いて仕方がないの
こんなふうに私は奇跡を期待して
傷跡をもっと
消えない後であたしを潰して



最後のときは
どんな味だろう
涙なんかで釣る気もないから
願わくばからりと乾いた笑顔であなたの
記憶に封じられてしまいますよう
まだ好きだから
笑って あなたと
あなたと笑って
さよならを






自由詩 泣き虫 Copyright ロリータ℃。 2007-06-10 18:17:55
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