時代
見崎 光



柔らかに
穏やかに
緩やかに

流れて
流されて
せせらいで

途絶えることのない
序章の語らい

四季を幾重にも織り
魅せられてゆく背景を
美化することなくそのまま
鮮明に映しだし
時代を縫ってゆく

変わらぬことを望んでも
月日とは常に移り
辿る風に得た薫りと引き換えに
失ってゆくものの大きさを
思い知らされながら
影法師に抱かれた空を
仰いだ

緩やかに
穏やかに
柔らかに

流れて
流されて
せせらいで

途絶えることのない
終章の紡ぎ






携帯写真+詩 時代 Copyright 見崎 光 2007-06-10 16:52:01
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