ツバメ
umineko

ツバメが
車庫を低く飛び
チチッ
チチチッ

ふるさとは
ツバメの里だ
雨上がりの透明なそらを
自在に

いつだったか
納屋の真ん中に
ツバメが巣をつけて


それも仕方ないか、って
その夏
納屋の真ん中は
彼らのために空けられた

私は
言えなかったけど
それはすごく誇らしかった
子供心に

みんなが少しづつ
ゆずりあって生きること

教えてくれた父親を
今日
納めにいきました


チチッ
チチチッ
私たちは変わっていく
あなたたちも

地球は
たぶん長くない
いつかはこの場所も
あなたたちの

居場所なんて
どうでもいいよね

あなたは飛ぶ
私は生きる

美しく交差して
 
 
 


自由詩 ツバメ Copyright umineko 2007-06-09 23:56:47
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