らぶぱしー
山中 烏流

君が僕に触れた
その指先から、ほどけて

僕の身体に巻き付く
見えない包帯に
なってしまえたら、いい


息をする度に
ひらひらと揺れて

いつか、二人の匂いが
一緒になっちゃったり

いつか、二人の世界が
一つになっちゃったり
して


溶け込んで

同じになって、しまえたら
だなんて


******


貴方が私に触れた
その唇から、溶けて

私の腕に佇む
きらりと光る手錠に
なってしまえたら、いい


思いが溢れる度に
かちゃかちゃと鳴って

いつか、二人の考えが
一緒になっちゃったり

いつか、二人の生命が
一つになっちゃったり
して


ほどけて

同じになって、しまえたら
だなんて


******


もう

同じつもりでいる
だなんて


そんなこと

知っているのだけど。


自由詩 らぶぱしー Copyright 山中 烏流 2007-06-09 23:40:30
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