ぎんいろ
恋月 ぴの

ぎんいろの折り紙で
鶴を折る

ぎんいろ
それは
わたし自身を惑わす窓辺の色合い

ぎんいろの街で
あなたとの足跡を探してしまう
例え人違いだったとしても
あなたに良く似た後姿に
年甲斐も無く胸を躍らせるのは
あなたに恋をしていたから
それとも
恋に恋しているから

ぎんいろの眩しさは
あの頃の
ふたり
はしゃぎながら夜明けまで

行く当ての無いことが
どんなにも幸せだったのか
今頃になって
気付いた

ウェディングナイフの鈍い輝きと
純潔の契り
ふたり
手を添えて断ち切るのは
永遠に
打ち明けることさえ叶わぬ
罪の重さと
永遠に
裏切り続けなければならないことへの躊躇い

ひとは誰でも幸せになりたくて
ぎんいろの折り紙で
鶴を折る
一枚の正方形は
この指先より命を吹き込まれ
満月の夜
北の国へ帰っていった
あなたの元へ

発つ




自由詩 ぎんいろ Copyright 恋月 ぴの 2007-06-09 22:18:52縦
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