ノート(犬)
木立 悟
午後三時の道の上
薄目を開けて寝そべっている
おまえの見る夢は多すぎて
電車がすぎても目覚めない
食い散らかして 蹴飛ばされ
胸も腹も治らない
同じ道の同じところで
はぐれ 迷い うろついている
後部座席の同類を見て
少し笑って歩いてゆくとき
おまえのよごれた後ろ姿に
ひとかけらの夢を見ていた
自由詩
ノート(犬)
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木立 悟
2004-05-11 22:47:33
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