青空オデコにはっつけて
いねむり猫

無為に過ごした時間に 自分を責める
幼子の記憶に 今も悲鳴を上げている

だれにも認められないくやしさ
街で仲間が背を向ける恐怖

それらが一つになって 
怒りになった

誰に向けてよいのか判らない怒りを
眉間に集めて 手のひらで転がす

何処へも行けずにうずくまっている

その時 だれかが
少し乱暴に
ポンと
背中をたたいてくれた

集めた怒りが散りじりになって
私は顔を上げたんだ

しわの寄ったオデコに
青空をはっつけることができたんだ

オデコに青空はっつけて
背筋が伸びたら
吸った息が 体のうつろを通り過ぎた





自由詩 青空オデコにはっつけて Copyright いねむり猫 2007-06-09 07:23:08
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