雨降りだしぬ
生田 稔
妻清張われは花袋6月の空ベランダにバロック流る
午後になり雨しとしとと降りつづき朝顔の蔓つたふ土塀に
書物など喫茶に持ちて読みおれば髭の老爺(ろうや)が前に座りて
もみじ葉に隠れて住まう鳩一羽雛抱きおりて鳴き声はなし
短歌
雨降りだしぬ
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生田 稔
2007-06-08 14:28:47
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