祖母のこと 2007年6月
北大路京介
先日、祖母の誕生日でした。
80歳になりました。
「傘寿」というらしいです。
「傘」の略字が縦書きの「八十」に見えることから、そう呼ぶのだとか。
来年は「盤寿」だそうで、その後も「卒寿」「白寿」とあり、250歳が「天寿」。
祖母には「天寿を目指すように」と冗談交じりに。
それまで元気でいて欲しい。
祖母は大きな病気もしたことがなく、とても元気。
毎朝、愛犬を連れて散歩に出かけています。
「健康」そのものに見えるし、祖母本人もそう思っています。
しかし、"物忘れ"が多くなってきています。
ちょうど1年前から老年科に通いはじめました。
祖母には「ボケ予防の薬をもらうため」と告げてあります。
現在の医療では、進行を遅くすることは出来ても、止めることはできないらしいです。
毎日その進行を遅くする薬を飲んでいます。
薬を飲むことを忘れることもあるし、「薬は副作用があるから飲みたくない」と言って、飲まなかったこともありました。
毎日飲んでくれるように御願いしています。
一日一錠 ちゃんと飲んでいるかチェックしやすいように
カレンダーに一錠ずつセロハンテープで貼り付けてあります。
『ボケ予防に短歌を作らせよう計画』。
現代詩フォーラムに祖母の短歌を投稿し、祖母の短歌熱をあげる作戦。
ポイントが入ったり、コメントや私信を貰えると祖母も嬉しいらしく、
「また作らなあかんわ」
と そのときは熱があがります。 熱はあがるのですが、、、
"短歌を作ろうと思ったこと" これを忘れてしまうんです。
祖母宅からバスを使って30分ぐらいで行ける老人福祉センターで、月一で短歌の会があります。
その短歌の会を見学させてみましたが、祖母には合わなかったらしいです。 残念。
近所の小学校で短歌の会が新たに始まるという噂がありました。
祖母はそれに行く気満々でしたが、けっきょく、その会も開かれず。 残念。
近所で80歳の祖母も気軽に参加できる短歌の結社があれば良いのに。
ボケ予防になりそうなことは、短歌だけではありません。
『脳トレ』と呼ばれる本を一通りやってもらったり、
新聞や雑誌の記事を音読してもらったり、
思いつくことは片っ端から試しています。
今朝、祖母が母に
「私の短歌に10ポイント入ってたんやで」
と自慢げに話していたそうな。
新作が出来なくても 祖母が喜んだり楽しんだりしてくれていたら良いかとも思っています。
現代詩フォーラムに投稿された短歌を祖母と一緒に読んでます。
祖母が絶賛したり、辛口批評したりするのを私も楽しんでいます。
祖母宛に私信を頂けると、返信の言葉を祖母が考えるので、脳の良い刺激になります。
だから、私信を頂けるのは たいへんありがたいです。 感謝。
ポイントも コメントも 祖母は喜びます。
この場をお借りして、あらめて
祖母の作品に触れてくださった皆様と 現代詩フォーラムに
私だけでなく、母、妹、家族一同より 心より厚く御礼申し上げます。
ありがとうございます m(_ _)m