（ミルクティを飲まなきゃいけないの
（ミルクティ、ある？
（歯を磨いたんだから、もう寝なさい


最近、きみは早く寝てしまうから
赤いランドセルの留金をひらいて
見てしまったんだ

きみの自由帳は
ほんとうに
じゆうで
たっぷりとした余白
あおい空と、おんなの子
あたらしい友達ができた、と


――わすれちゃいけないこと
　　ふたござのらっきいあいてむ
　　ミルクティ

ああこれか


右から左から
好きなところで
電車のように折り返す
今度「を」の使い方を
教えなけりゃいけない

さらに
頁をめくる

――パパこと　らいすき

これは
どうしよう


覗き込めば
口を開いたまま、ねむっている
けとばした、ふとん
おなかだけは、かくして
やわらかく
はみだした手足は
そのまま　そのまま