ヨルノテガム





悩み大きな入道雲
暗に光り輝いている
頭上の林檎に矢
ひらめきが待ち焦がれている
お祭りの哀しさ
出来合いの興奮癖に牙はそがれている

モクモクの雲はあの娘もあの青年をも
膨れ上がらせて年老いてゆく模様で
林檎に矢が刺さるまでに
死人はかなり出つくしている
お祭りには虹がかかっていて
直線距離は本当に大したことないのだ

悩み考える姿は
ダイヤモンドに匹敵する
数あるひらめきは
頭蓋を抜けたところの果実である
日々流れる悪大事件も一種の祭りであり
すぐに忘れてしまう程 聞き疲れている

綿菓子としての入道雲
知恵という即死骸
嘘くさい祭りばやし
本当の悩みと対処と解決がどうにも良くはできない

思い出すは懐かしい過去ばかりだ








自由詩Copyright ヨルノテガム 2007-06-06 16:24:55
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