錯乱坊
戒途

少年の雨宿り
ほんの一瞬

出たり入ったり

時が経つのを忘れ

出たり入ったり


声が、音が遠くなった。

目の前にできた水たまりが真っ赤に染まった


聞こえるのは初夏の叫び
炙り出される秘密部隊
長年の潜入の末の狂った叫び

始まりを感じた少年はふっと目を覚ます


自由詩 錯乱坊 Copyright 戒途 2007-06-06 13:03:39
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