佐藤(仮)
虹村 凌
俺はずっとひとりだった
佐藤(仮)とサッカーをやるまで
俺は佐藤(仮)とサッカーをした事が無い
そもそも佐藤(仮)がサッカーをしているのを見た事が無い
だから佐藤(仮)がサッカー出来るのかすら知らない
けれど俺は一人だった
ゴルゴ13みたいに一人だった
ジョジョを読む時のように一人だった
ジョジョリアスレヴォリューション
六甲の美味しい水は何故なぜ美味しい?
佐藤(仮)が愛飲する水は何故なぜ美味しい?
助けてくれなんて言うもんか
と思っていたけど忘れてしまった
つまり言ってしまった
勘弁してくれ18の時の俺よ
白馬の王子様になれなかったら
あンたが気付く頃にゃ
白馬の御爺様かもな
まぁお前がイイ女だって事は俺が一番よく知ってるぜ
そんな事を考えていたら
佐藤(仮)の蹴ったボールが空を舞った
それが詩だと思った三日前の夕暮れでした