門
服部 剛
路上に
棄
(
す
)
てられて
崩れた米の
塊
(
かたまり
)
割れた破片のまま
空の雲を映す鏡
何事も無い顔で
わたしはそれらを通り過ぎる
遠く置き忘れた
砕け散った日々の
欠片
(
かけら
)
は
見えないふりで
一本道の向こうに
今日という日の門がある
わたしは歩む
あの門の向こう側で
他の誰でもない
わたし自身となる為に
自由詩
門
Copyright
服部 剛
2007-06-02 20:00:08縦