俺は天使
おるふぇ



鮮やかな生に焦がれて
無意識のうちにこめかみに
魂の弾丸を撃ち放つ

立ち籠めていた紫の煙
視界の中に映るのは
生の匂いを放つ花
前世を占えば
俺は天使




満員電車のバイヴ
懊脳と嘔吐感は
軽くシェイクされる
間抜けな顔してるが
誰にも見抜けないだろう
されど真実は知ってるぜ
ただ天国への順番待ちしてるだけじゃない
だって俺は
天使の転生した姿
存在する意味は
永遠とすれ違うの

煙草の吸い殻を
足元に散乱させても
飲み干した新製品の
ビールの空き缶を
乱暴に握り潰しても
昨夜抱いた女のお尻に
毛が生えていたとしても
今日も俺には
光が射すだろう




ランボー、
あなたの天性の、狂乱の、疾走の、絶望の、情熱が
あの太陽と海の溶け合う色彩に混ざっているなら
俺はセックスを忘れ
孤独を選ぶ

天使、
悲しむなかれ
誰にでも一度や二度
官能に惚れることがある
罪だと知らず
鳴くことがある
恐れずにもう一度
夕陽を眺めてみよう
その時は必ず孤独で




歴史?

んなもん悪魔だろ

続くのか?

そりゃ反則だ

逃げ道?

玩具みたいなもんだ



(絶句)



少年よ
トリガーを握れ
殺すのは
己の幽霊だけだ


消えろよ

うざいからお前

俺はどっちだ?

自分で知らないのか

笑うなよ

笑ってねえよ

天使?

素晴らしい発明だ

明日はどっちだ?

こっちだ来いよ

今 行く

いつになったら今が来る?

もうダメだ



(絶叫)



少年よ
翼を広げて
折れて傷ついていても
真っ黒な空なら
飛べるはずさ

ばたつかせて
不様に不器用に
心配するな
その時は天使だ
嘘が剥がれた夜に舞う
ぺ天使


自由詩 俺は天使 Copyright おるふぇ 2007-06-01 22:51:49
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