俺は天使
おるふぇ
1
鮮やかな生に焦がれて
無意識のうちにこめかみに
魂の弾丸を撃ち放つ
立ち籠めていた紫の煙
視界の中に映るのは
生の匂いを放つ花
前世を占えば
俺は天使
2
満員電車のバイヴ
懊脳と嘔吐感は
軽くシェイクされる
間抜けな顔してるが
誰にも見抜けないだろう
されど真実は知ってるぜ
ただ天国への順番待ちしてるだけじゃない
だって俺は
天使の転生した姿
存在する意味は
永遠とすれ違うの
煙草の吸い殻を
足元に散乱させても
飲み干した新製品の
ビールの空き缶を
乱暴に握り潰しても
昨夜抱いた女のお尻に
毛が生えていたとしても
今日も俺には
光が射すだろう
3
ランボー、
あなたの天性の、狂乱の、疾走の、絶望の、情熱が
あの太陽と海の溶け合う色彩に混ざっているなら
俺はセックスを忘れ
孤独を選ぶ
天使、
悲しむなかれ
誰にでも一度や二度
官能に惚れることがある
罪だと知らず
鳴くことがある
恐れずにもう一度
夕陽を眺めてみよう
その時は必ず孤独で
4
歴史?
んなもん悪魔だろ
続くのか?
そりゃ反則だ
逃げ道?
玩具みたいなもんだ
(絶句)
少年よ
トリガーを握れ
殺すのは
己の幽霊だけだ
消えろよ
うざいからお前
俺はどっちだ?
自分で知らないのか
笑うなよ
笑ってねえよ
天使?
素晴らしい発明だ
明日はどっちだ?
こっちだ来いよ
今 行く
いつになったら今が来る?
もうダメだ
(絶叫)
少年よ
翼を広げて
折れて傷ついていても
真っ黒な空なら
飛べるはずさ
ばたつかせて
不様に不器用に
心配するな
その時は天使だ
嘘が剥がれた夜に舞う
ぺ天使