麻生ゆり

雨は良い
木々や草花を潤すだけでなく、
ときに人の心をもすら、
潤してくれるから。

私は病をかかえている
不治なのかもしれないし、
そうじゃないのかもしれない。
だけどそんな自分が不甲斐なく、
自分を罰したいときもある。
そんなときは雨に打たれるのだ。

雨に打たれていると、
徐々に心が透明化してくるような錯覚に陥る。
透明化した心は、
きっととても美しいのだろう。
そして私自身も、
美しくなれるのだろう。

私は醜い。
エゴばかり抱き続けている。
そして心象風景にはいつも、
バグが住みついている。
バグは綺麗な心を、
黒くさせて満足している。
そんなバグを、
私はいつか無くしたい。
その手助けが雨に打たれるということなのだろう。

雨は良い
木々や草花を潤すだけでなく、
ときに人の心すら、
潤してくれるから


自由詩Copyright 麻生ゆり 2007-05-31 23:27:26
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