微笑
見崎 光

憂鬱な部屋の片隅で
身勝手な思いを走らせる
優しさを突き飛ばし
悲観に暮れる毎秒を
皮肉混じりに励ましては
動かない表情を差し出した


大人の為りした子供
呆れて言葉もでない
情けない様を
堂々と見せびらかしては
深い溜池を落とした


誰のせいでもない


ひねくれ者の
曲がった根性は
大切な人々を苦しめていく
微笑をチラつかせて


ごめんなさいも
ありがとうも言えないまま
すれ違いを慣らしていく
厄介でしかない存在を
見捨てるコトもせずに
何故そこまでして
親身になってくれるのです?


憂鬱な部屋の真ん中で
嫌悪が蝕んでいく
歪んだままの頑なな表情
裏側の奥底で
小さく萎んだ素直が
苦笑いを

浮かべた





自由詩 微笑 Copyright 見崎 光 2007-05-31 21:16:07
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