微笑
見崎 光
憂鬱な部屋の片隅で
身勝手な思いを走らせる
優しさを突き飛ばし
悲観に暮れる毎秒を
皮肉混じりに励ましては
動かない表情を差し出した
大人の為りした子供
呆れて言葉もでない
情けない様を
堂々と見せびらかしては
深い溜池を落とした
誰のせいでもない
ひねくれ者の
曲がった根性は
大切な人々を苦しめていく
微笑をチラつかせて
ごめんなさいも
ありがとうも言えないまま
すれ違いを慣らしていく
厄介でしかない存在を
見捨てるコトもせずに
何故そこまでして
親身になってくれるのです?
憂鬱な部屋の真ん中で
嫌悪が蝕んでいく
歪んだままの頑なな表情
裏側の奥底で
小さく萎んだ素直が
苦笑いを
浮かべた