2番バッター
ぽえむ君

ホームランは打たなくていい
とにかく一塁ランナーを二塁へ
確実に送れ
自分が塁に出ようとは思うな
観客にかっこいいところを
見せようとは思うな
チームのために仕事しろ

このために
今まで何百回いや何千回も
雨の日は室内で
あるときは
みんながフリーバッティングで
空に向かってボールを打っている
その横で
ひたすらバントをしてきた

自分にとっての
大きなチャンス
とても地味だけど
これが自分の晴れ姿だ
自分のバントで
勝利へと導く

確実に間に合わない一塁ベース
けれども
スタンドから
温かい拍手が自分を包んでいた


自由詩 2番バッター Copyright ぽえむ君 2007-05-31 12:07:31
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