生きる為に
智鶴
幾つもの切り刻まれた命を抱え
涙を流す彼らなら
この夜も癒してくれるのだろうか
気の遠くなる程の
永い永い地鳴りの中で
痛みと悲しみで冷え切った夜空に輝く
たった一つの星も消してしまう
冷たく哀しい争い
幻想の前に何を殺すのかも
分からない過去など
独りに震える貴方の涙一つで
消えてしまうのに
戦い生き延びた戦士は俯いて
錆付いた剣を杖にして
何を見て何を聞いて
そして何を殺した?
(悲痛な叫びは聞き飽きたとでも言うの?)
生きる為に踏み付けた美しさは
今、何処で泣いているの?
過ちに嘆く彼の涙一つで
蘇るのに
空から滴る冷たい涙に打たれた
傷ついた戦士達は
折れた剣など、もう手放してもいい
生きる為に