ノート(石と冠)
木立 悟



葉の冠
羽の傷
石をめぐり
消えてゆく声


葉は羽になり
傷は消える
石の上に
残るささやき


木陰 波音
水から石へ
つづく足跡
飛び去る羽


曇に触れるもの
輪を描くもの
火と土になり
降りつもる


土にしみこむ土たちが
夜にだけ咲く冠になり
ささやきを空へ昇らせて
朝まで石を照らしている













自由詩 ノート(石と冠) Copyright 木立 悟 2007-05-28 23:29:46
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