続く世界
優飛



いつの間に決められたスタートラインに立ち
前を行く人々をぼんやり眺めてみる

たぶん彼らが羨ましかった
自分だけが
取り残されたような気がして
想いだけが
後から後から降りそそいでくる

いずれ同じ景色に立って呆然とする
まるで色褪せた灰色の世界
認識番号だけが許された
顔のない住人が
黙々と
ただ黙々と

踵を返す事だけが
唯一残された選択肢

衝動は殺さず
私はまた歩き出す
スタートラインを捜して

ありとあらゆる言い訳をばらまきながら…









自由詩 続く世界 Copyright 優飛 2007-05-28 06:57:12
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